事例紹介

保留地で酒類販売業免許を取得した事例|土地の登記簿がない場合の対応

2026年9月8日

複合施設で酒類販売業免許を取得したいというご依頼をいただき、申請準備のため土地と建物の登記事項証明書を取得したところ、申請場所の土地が土地区画整理事業の「保留地」であることが分かりました。

保留地は通常の土地と異なり、土地区画整理事業が完了するまでは土地の登記がされていないため、土地の登記事項証明書を取得できません。今回のケースでも、地番や権利関係が確定していない状態で、申請場所をどのような資料によって確認・証明するかがポイントとなりました。

この記事では、実際に保留地で通信販売酒類小売業免許・輸出酒類卸売業免許を申請し、免許を取得できた事例を紹介します。

項目内容
免許の種類通信販売酒類小売業免許、輸出酒類卸売業免許
申請・届出の種類新規申請
事例のテーマ販売場が保留地で土地の登記事項証明書がなかった
問題になった点保留地のため土地の登記事項証明書がなく、地番や権利関係が確定していない状態で、申請場所をどの資料によって確認・証明するか
実際の対応保留地権利登録台帳を取得して提出
結果許可取得
実務上のポイント通常の提出書類を取得できない場合でも、確認事項を証明できる代替資料で対応できる場合がある

土地の登記事項証明書を取得できないことが判明

今回の申請場所は、土地区画整理事業における保留地でした。

保留地とは、土地区画整理事業を進めるための事業資金などに充てる目的で、事業の施行者が売却・処分する土地です。

一般的な土地であれば、法務局で土地の登記事項証明書を取得し、所在地や所有者などの情報を確認できます。しかし、保留地は土地区画整理事業が完了するまでは土地の登記がされていないため、通常の土地のように登記事項証明書を取得することができません。

今回も土地の登記事項証明書が存在せず、地番や権利関係が確定していない状態でした。

そのため、通常の酒類販売業免許申請で使用する土地の登記事項証明書に代えて、申請場所に関する情報を確認できる資料を準備する必要がありました。

「保留地権利登録台帳」を取得して申請

今回の申請では、土地の登記事項証明書に代わる資料として、「保留地権利登録台帳」を取得しました。

今回の事例では、保留地を管理する主体を確認するため、まず申請場所の土地が所在する自治体の代表窓口へ連絡しました。

そこで、酒類販売業免許の申請に使用するため、当該土地の権利関係を確認できる資料を取得したい旨を伝えたところ、該当する土地区画整理事業の担当部署を案内されました。

担当部署に事情を説明した結果、「保留地権利登録台帳」を発行してもらうことができたため、土地の登記事項証明書に代わる資料として申請時に提出しました。

なお、保留地を管理する主体は自治体とは限りません。土地区画整理組合などが施行・管理している場合もあります。

そのため、同様のケースでは、当該保留地の土地区画整理事業を施行・管理している主体に、申請場所や権利関係を確認できる資料がないか確認することが重要です。

施行者が分からない場合は、土地が所在する自治体へ問い合わせ、土地区画整理事業の担当部署や施行者を確認するとよいでしょう。

保留地でも酒類販売業免許を取得できた

保留地権利登録台帳を土地の登記事項証明書に代わる資料として提出し、申請を進めた結果、最終的に通信販売酒類小売業免許と輸出酒類卸売業免許の両方を取得することができました。

今回の事例から分かるのは、申請場所が保留地で土地の登記事項証明書を取得できない場合でも、それだけを理由に酒類販売業免許を取得できないとは限らないということです。

保留地では土地の登記がされていないため、通常の申請で使用する登記事項証明書を提出できないことがあります。その場合でも、今回のように保留地権利登録台帳など、申請場所や権利関係を確認できる別の公的資料を用意することで対応できる場合があります。

重要なのは、必要書類として案内されている書類を取得できないからといって、すぐに申請できないと判断しないことです。通常の書類を提出できない事情がある場合は、その書類で確認する内容を別の資料によって補うことができない管轄の税務署に相談してください。

酒類販売許可ナビでは、保留地など通常とは異なる事情がある酒類販売業免許の申請についてもご相談を受け付けています。申請できるか判断に迷っている場合や、必要書類の準備でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

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