変更・更新手続

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請とは?費用・審査期間・注意点を解説

2026年10月6日

産業廃棄物収集運搬業の許可を取得した後、「取扱品目を増やしたいが、変更許可が必要なのか分からない」「車両や役員の変更も同じ手続きなのか」と迷う方は多いです。

結論からいうと、事業範囲を広げる場合は変更許可申請、車両や役員など事業範囲が変わらない変更は変更届が基本です。

この記事では、変更許可が必要なケースや変更届との違い、申請のタイミング、手数料、審査期間、許可要件、手続き上の注意点までわかりやすく解説します。

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この記事を書いた人

長島 雄太

NAGASHIMA行政書士事務所

NAGASHIMA行政書士代表。日本行政書士連合会 第20260604号。産廃業に強い行政書士。産廃業の許可に関するメディアサイト「産廃業許可ナビ」を運営しており、産廃業許可の取得率100%。詳しいプロフィールはこちら → [運営者情報]

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請とは

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請とは、現在の許可で認められている事業範囲を広げるときに必要な手続きです。

変更届とは異なり、申請後に行政庁の審査があります。そのため、許可が出るまでは、現在の許可範囲を超えて収集運搬することはできません。

なお、車両や役員の変更など、事業範囲が変わらない場合は変更届の対象となります。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請が必要なケース

変更許可申請が必要となる主なケースは、次のとおりです。

  • 取扱う産業廃棄物の種類を追加する
  • 石綿・水銀関係の取扱いを追加する
  • 積替え・保管を新たに行う

取扱う産業廃棄物の種類を追加する場合

現在の許可証に記載されていない産業廃棄物の品目を新たに追加する場合は、変更許可申請が必要です。

産業廃棄物収集運搬業では、許可を受けた種類の産業廃棄物しか運搬できません。

たとえば、「廃プラスチック類」と「金属くず」の許可を受けている事業者が、新たに「がれき類」も運ぶ場合は変更許可の手続きが必要です。

石綿・水銀関係の取扱いを追加する場合

許可証で石綿や水銀関係の産業廃棄物が「除く」と記載されている場合、これらを新たに「除く」から「含む」へ変更する場合には変更許可申請が必要です。

具体的には、次のようなケースが該当します。

  • 石綿含有産業廃棄物を「除く」から「含む」へ変更する
  • 水銀使用製品産業廃棄物を「除く」から「含む」へ変更する
  • 水銀含有ばいじん等を「除く」から「含む」へ変更する

たとえば、廃プラスチック類の許可を受けていても、石綿含有産業廃棄物が「除く」とされていれば、石綿含有の廃プラスチックは運べません。

そのため、石綿含有産業廃棄物を新たに取り扱うには、変更許可申請を行い、許可内容を「含む」に変更する必要があります。

なお、「廃石綿等」は特別管理産業廃棄物に該当するため、石綿含有産業廃棄物とは扱いが異なる点には注意が必要です。

積替え・保管を新たに行う場合

現在「積替え・保管を含まない」許可を受けている事業者が、新たに産業廃棄物収集運搬の積替え・保管を行う場合も変更許可が必要です。

たとえば、これまで排出場所から処分場へ直接運んでいた事業者が、自社施設で産業廃棄物を一時的に保管し、別の車両へ積み替えてたり保管してから処分場へ運ぶ場合です。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請と変更届の違い

変更許可申請と変更届は、対象となる変更だけでなく、手続きの時期や審査の有無なども異なります。

主な違いは次のとおりです。

変更許可申請変更届
対象事業範囲を広げる変更事業範囲以外の変更・事業の一部廃止
具体例取扱品目の追加、積替え・保管の追加車両の追加、役員・住所の変更、取扱品目の一部廃止
手続きの時期変更前変更後
許可審査ありなし(届出)
手数料71,000円なし
審査・処理大阪府では標準60日許可を待つ必要なし

違いについて詳しく知りたい方は産業廃棄物収集運搬の変更届と変更許可申請の違いは?期限や罰則も解説の記事をご確認ください。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請を行うタイミング

変更許可申請は、取扱う産業廃棄物の種類を追加する場合や積替え・保管を新たに行う場合など、新しい事業範囲で業務を始める前に行います。

変更届のように「変更後○日以内」に提出する手続きではありません。

また、変更許可を申請しただけでは、新しい事業範囲で業務を始めることはできません。新規申請時と同様に許可が出るまでは現在の許可範囲内でしか収集運搬を行えません。

新しい品目の取扱開始日が決まっている場合は、審査期間も考慮して早めに申請の準備を進めてください。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請の手数料は71,000円

産業廃棄物収集運搬業の変更許可申請にかかる手数料は71,000円です。

特別管理産業廃棄物収集運搬業許可の変更許可申請は72,000円となります。

また、申請には公的書類の取得にかかる手数料のほか。行政書士に申請代行を依頼する場合は、申請手数料とは別に行政書士報酬が別途かかります。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請の審査期間は約60日

産業廃棄物収集運搬業の変更許可申請は、審査に約60日かかります。

ただし、審査期間は申請先の都道府県や政令市によって異なります。実際の期間は、申請先の行政庁が定める標準処理期間を確認してください。

また、書類の補正や追加資料の提出が必要になった場合は、許可までにさらに時間がかかることもあるので注意してください。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請で満たす必要がある要件

変更許可申請でも、新規許可と同じように、変更後の事業について許可要件を満たす必要があります。

主に確認されるのは、要件は次の4項目です。

確認項目内容
施設追加する産業廃棄物を適切に運べる車両や容器などを備えている
知識・技能収集運搬業に必要な講習会を修了している
経理的基礎収集運搬業を継続して行える財務状況である
欠格要件法令で定められた欠格要件に該当していない

すでに産業廃棄物収集運搬業の許可を持っていても、変更許可申請ではこれらの要件が改めて確認されます。

例えば、大阪府では、変更許可申請時点から修了日が過去5年以内の講習会修了証が必要です。

また、法人の場合は直前3年分の決算書類などから経理的基礎を確認します。赤字だから直ちに許可を受けられないわけではありませんが、債務超過の場合は追加資料を求められる場合もあります。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請に関する注意点

変更許可申請で注意したいのが、複数の都道府県で許可を受けている場合です。

変更後の事業範囲で収集運搬を行う都道府県が複数ある場合は、それぞれの都道府県で変更許可申請を行う必要があります。

たとえば、大阪府と兵庫県の両方で許可を受けており、新たな産業廃棄物の種類を両府県で取り扱う場合は、大阪府と兵庫県へそれぞれ申請します。

一つの都道府県で変更許可を受けても、ほかの都道府県の許可内容まで自動的に変更されるわけではありません。

複数の都道府県で許可を取得している場合は、変更後にどの地域で収集運搬を行うのかを確認し、必要な都道府県ごとに手続きを進めましょう。

産業廃棄物収集運搬の変更許可申請の相談は産廃業許可ナビ

「変更許可申請が必要なのか分からない」「自社で申請するのは負担が大きい」といった場合は、産廃業許可ナビへご相談ください。

現在の許可内容と、これから追加・変更したい内容を確認し、変更許可申請や変更届など、どの手続きが必要になるのかを判断します。

変更許可申請が必要な場合は、取扱品目の追加など変更内容に合わせて、必要書類の確認から申請書の作成、行政庁への申請まで代行いたします。

通常業務が忙しく申請準備に時間をかけられない方や、変更内容の判断から申請までまとめて依頼したい方は、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

産業廃棄物収集運搬業で取扱品目を追加したり、積替え・保管を新たに行ったりする場合は、変更許可申請が必要です。変更許可は事前に申請し、許可を受けるまでは変更後の事業範囲で収集運搬できません。

また、申請には審査があり、許可要件や必要書類の確認も必要です。複数の都道府県で許可を受けている場合は、それぞれ手続きが必要になるケースもあります。

業務開始の予定が決まっている場合は、申請が遅れないよう早めに手続きを進めましょう。また、手続きの判断や申請準備に不安がある方は、早めに産廃業許可ナビへご相談ください。

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