
産業廃棄物収集運搬業許可を申請したいけれど、「どのような書類が必要なのか」「どこで取得すればよいのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
初めて申請する方はもちろん、すでに他の都道府県で許可を取得している方も、申請先によって必要書類が異なるため注意が必要です。
また、法人と個人事業主では、提出する財務書類などに違いがあります。
この記事では、新規申請に必要な書類を法人・個人事業主別に一覧で紹介し、それぞれの取得方法や費用、提出時の注意点を解説します。
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この記事を書いた人
NAGASHIMA行政書士代表。日本行政書士連合会 第20260604号。産廃業に強い行政書士。産廃業の許可に関するメディアサイト「産廃業許可ナビ」を運営しており、産廃業許可の取得率100%。詳しいプロフィールはこちら → [運営者情報]
【法人・個人別】産業廃棄物収集運搬業許可の新規申請に必要書類一覧
産廃棄物収集運搬業許可の必要書類は、法人・個人事業主の違いや、申請先の自治体によって異なります。
以下では、新規申請で一般的に必要となる書類を、法人・個人事業主に分けて紹介します。
なお、実際に申請する際は、申請先の自治体が公表している最新の手引きで必要書類を確認してください。
| 必要書類 | 法人 | 個人 |
|---|---|---|
| 許可申請書(第1~3面) | ○ | ○ |
| 事業計画の概要(第1面) | ○ | ○ |
| 運搬施設の概要(第2面) | ○ | ○ |
| 収集運搬業務の具体的な計画(第4面) | ○ | ○ |
| 環境保全措置の概要(第5面) | ○ | ○ |
| 運搬車両の写真(第6面) | ○ | ○ |
| 運搬容器等の写真(第7面) | △ | △ |
| 資金調達計画(第8面) | ○ | ○ |
| 資産に関する調書(第9面) | × | ○ |
| 誓約書(第10面) | ○ | ○ |
| 自動車検査証の写し | ○ | ○ |
| 車両の貸借に関する証明書 | △ | △ |
| 事務所・事業場付近の見取図 | ○ | ○ |
| 駐車場の見取図 | ○ | ○ |
| 講習会修了証の写し | ○ | ○ |
| 決算書(直前3年分) | ○ | × |
| 法人税確定申告書の写し(直前3年分) | ○ | × |
| 所得税確定申告書の写し(直前3年分) | × | ○ |
| 法人税納税証明書 | ○ | × |
| 所得税納税証明書 | × | ○ |
| 定款 | ○ | × |
| 履歴事項全部証明書 | ○ | × |
| 住民票 | ○ | ○ |
| 登記されていないことの証明書 | ○ | ○ |
| 先行許可証 | △ | △ |
| 委任状 | △ | △ |
法人と個人事業主では、主に財務関係の書類が異なります。
例えば、法人の場合は決算書や法人税の確定申告書、定款、履歴事項全部証明書などが必要です。一方、個人事業主の場合は、資産に関する調書や所得税の確定申告書などを用意します。
また、住民票と登記されていないことの証明書は、法人の役員や一定の株主・出資者、個人事業主本人、政令で定める使用人など、対象となる人について提出が必要です。
そのほか、先行許可証によって一部の書類を省略できる場合や、申請者の経理状況などによって追加書類が必要になる場合もあります。
産業廃棄物収集運搬業許可の必要書類の取得方法
産業廃棄物収集運搬業許可の必要書類には、法務局や税務署などで取得する書類と、自分で準備する書類があります。
書類によって取得先や準備方法が異なるため、以下では各書類の取得方法と注意点を解説します。
自動車検査証の写し
産業廃棄物収集運搬業許可の新規申請では、運搬に使用する車両の自動車検査証(車検証)の写しが必要です。
従来の紙の車検証であれば、そのままコピーして提出できます。
一方、電子車検証の場合は、有効期間や所有者の氏名・住所などが印字されていないため、以下のいずれかを提出してください。
- 自動車検査証記録事項の写し
- 専用アプリで読み取った車検証情報を印刷したもの
車両の貸借に関する証明書
車両の貸借に関する証明書は、車検証の使用者と申請者が異なる場合などに必要な書類です。
例えば、法人が代表者個人名義の車両を借りて使用する場合などが該当します。
証明書には、車両の登録番号、貸借理由、貸借期間、貸主・借主などを記載します。
申請先の自治体によって必要な書類や様式が異なる場合があるため、自治体のホームページなどで確認してください。
事務所・駐車場の見取図
産業廃棄物収集運搬業許可の新規申請では、事務所や事業場、駐車場の所在地が分かる周辺図が必要です。
周辺図は、Googleマップなどで該当する場所を表示し、プリントアウトしたものを使用できます。
印刷する際は、周辺道路や駅、学校などの目印が分かる縮尺にし、事務所や駐車場の位置を明示してください。
また、事務所と駐車場が離れている場合は、それぞれの周辺図を印刷して提出します。
講習会修了証の写し
申請には、産業廃棄物収集運搬業の講習会を修了したことを証明する「講習会修了証」の写しが必要です。
講習会は公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施しており、法人と個人事業主で受講対象者が異なります。
| 申請者 | 講習会の受講対象者 |
|---|---|
| 法人 | 代表者、役員、政令で定める使用人のいずれか |
| 個人事業主 | 申請者本人、政令で定める使用人のいずれか |
講習会には新規申請向けと更新申請向けがあり、修了証を申請に使用できる期間が定められています。
申請する際は、修了証に記載された日付を確認し、申請先の自治体が定める有効期間内であるか確認してください。
住民票
産業廃棄物収集運搬業許可の申請では、申請者本人や法人の役員などの住民票が必要です。
住民票が必要となる人は、法人と個人事業主で異なります。
| 申請者 | 住民票が必要な人 |
|---|---|
| 法人 | 役員全員、5%以上の株主・出資者、政令で定める使用人 |
| 個人事業主 | 申請者本人、未成年の場合の法定代理人、政令で定める使用人 |
住民票は、市区町村役場で取得できるほか、コンビニ交付に対応している自治体では、マイナンバーカードを使ってコンビニでも取得できます。
ただし、提出する住民票には以下の条件があるため、取得する際は注意してください。
- 本籍地または国籍が記載されていること
- マイナンバーが記載されていないこと
登記されていないことの証明書
登記されていないことの証明書は、成年被後見人や被保佐人として登記されていないことを証明する書類です。
申請者本人や法人の役員など、原則として住民票と同じ対象者について必要になります。
| 申請者 | 住民票が必要な人 |
|---|---|
| 法人 | 役員全員、5%以上の株主・出資者、政令で定める使用人 |
| 個人事業主 | 申請者本人、未成年の場合の法定代理人、政令で定める使用人 |
証明書は法務局で取得でき、1通300円の手数料がかかります。
定款の写し
定款は、会社の基本的なルールを定めた書類で、法人が産業廃棄物収集運搬業許可を申請する際に必要です。
自社で保管している現行の定款をコピーして提出します。
ただし、定款の事業目的に産業廃棄物収集運搬業が含まれていない場合は、許可取得前に定款の変更を求められる自治体もあるため、事前に申請窓口に確認してください。
履歴事項全部証明書
履歴事項全部証明書は、会社名や本店所在地、役員、事業目的などの登記情報が記載された書類です。法務局の窓口やオンラインで取得でき、窓口での取得費用は1通600円です。
また、事業目的に産業廃棄物収集運搬業が含まれていない場合は、許可取得前に変更登記を求められる自治体もあるため、事前に確認が必要です。
決算書・確定申告書の写し
産業廃棄物収集運搬業許可の申請では、直前3年分の決算書や確定申告書の写しなどが必要です。
ただし、法人と個人事業主では提出する書類が異なるので、直前3年分の以下の書類を用意してください。
| 種別 | 必要書類 |
|---|---|
| 法人 | ・貸借対照表 ・損益計算書 ・株主資本等変動計算書 ・個別注記表 ・法人税確定申告書の写し |
| 個人 | 所得税確定申告書(第一表・第二表) |
いずれも、自社や申請者本人が保管している書類をコピーして提出します。
なお、法人の設立や個人事業の開業から3年が経過していない場合は、提出書類の取扱いが異なるため、申請先に確認してください。
納税証明書
産業廃棄物収集運搬業許可の申請では、法人は法人税、個人事業主は所得税の納税証明書が必要です。
納税証明書は、税金の納付状況を証明する書類で、納付すべき税額や納付済みの税額、未納税額などが記載されています。
申請には納税証明書「その1」を使用し、税務署の窓口やe-Taxで取得できます。
先行許可証の写し
先行許可証とは、すでに取得している産業廃棄物収集運搬業などの許可証のうち、一定の条件を満たしたものをいいます。
先行許可証を利用することで、住民票や登記されていないことの証明書など、一部の添付書類を省略できます。
ただし、すべての許可証が対象になるわけではないため、申請先の自治体で利用条件を確認してください。
委任状
委任状は、行政書士などに産業廃棄物収集運搬業許可の申請手続きを委任する場合に必要な書類です。
一方、個人事業主本人や法人の社員が自社の申請書を提出する場合は、一般的に委任状は不要です。
ただし、申請先によって取扱いが異なる場合があるため、事前に確認してください。
委任状は申請先の自治体のホームページなどからダウンロードでき、委任者や受任者、委任内容などを記載して提出します。
必要書類を準備・提出する関する注意点
産業廃棄物収集運搬業許可の必要書類を準備・提出する際には、いくつか注意点があります。
自治体によって必要書類が異なる
産業廃棄物収集運搬業許可の新規申請では、基本的な必要書類は共通していますが、自治体によって追加書類や使用する様式が異なります。
例えば、搬入先の処分業許可証の写しや、自治体独自の申立書などが必要になる場合があります。
また、赤字や債務超過の場合には、許可を取得出来ないわけではないですが、求められる追加書類も自治体によって異なるため、注意が必要です。
申請先の提出先・提出部数・申請方法を確認する
産業廃棄物収集運搬業許可の申請では、自治体によって必要書類の提出先や提出部数、申請方法が異なります。
例えば、大阪府で窓口申請する場合は、正本1部と副本1部の合計2部が必要です。
また、大阪府では窓口申請の前に、郵送や大阪府行政オンラインシステムを利用した事前審査を受けることもできます。ただし、新規申請では事前審査後に窓口での手続きが必要です。
提出先や申請方法、予約の要否などは自治体によって異なるため、申請前に各自治体の公式ホームページで確認してください。
公的証明書は発行日と記載内容を確認する
産業廃棄物収集運搬業許可の申請では、住民票や履歴事項全部証明書などの公的証明書は、原則として発行日から3か月以内のものが必要です。
主に以下の書類が該当します。
- 住民票
- 登記されていないことの証明書
- 履歴事項全部証明書
- 納税証明書
また、証明書の氏名や住所、法人情報などが申請書の内容と一致しているかも確認してください。
先行許可証などで一部の書類を省略できる
産業廃棄物収集運搬業許可の申請では、一定の条件を満たす先行許可証を提出することで、住民票や登記されていないことの証明書などを省略できる場合があります。
ただし、他の都道府県で許可を取得していても、必ず省略できるわけではありません。
また、複数の許可申請を同時に行う場合は、所定の申立書を提出することで、重複する添付書類を省略できる場合があります。
省略できる書類や条件は自治体によって異なるため、申請先の手引きを確認してください。
産業廃棄物収集運搬業許可の取得は産廃業許可ナビに相談
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するには、講習会の受講や運搬施設の確保など、さまざまな要件を満たす必要があります。
また、自治体によって必要書類や申請方法が異なるため、思っている以上に許可の取得には時間と手間がかかります。
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初回相談は無料ですので、これから産業廃棄物収集運搬業許可の取得を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
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まとめ
産業廃棄物収集運搬業許可の新規申請では、法人と個人事業主で必要書類が異なり、住民票や決算書、納税証明書など、さまざまな書類を準備する必要があります。
また、自治体によって必要書類や申請方法が異なるため、事前に必ず確認してください。書類に不足や不備があると、補正が必要になり、申請手続きが遅れてしまいます。
特に、初めて申請する方や、必要書類の準備に不安がある方は、早めに行政書士へ相談することをおすすめします。
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長島 雄太
NAGASHIMA行政書士事務所